暗い部屋に帰り、風呂場の電気をつける。
服を脱ぎ一息つくと、おもむろにバケツの前にひざまずき、蓋を開け、右手に握ったスコップを突き刺した。
バケツの中身は、例のコーヒー出涸らし1:1腐葉土。
ひたすら無心に…土を混ぜる。ザク、ザク、混ぜる。わずかな明かりを受けながら。
師走め…やってもやっても終わらない仕事の苛立ちが次第に薄れる。
スコップから伝わる土の感触。力を込め、混ぜる。
混ぜることに集中していると、不思議とそれ以外の考えはなくなっていた。
土づくり第2弾、はじまってます。
バケツが2つに増えました。
ストレス解消にもおすすめです。たぶん。
2018年12月上旬。
室内とはいえ温度が20℃。
こんなことは初めてだ。12月までビールが美味しくいただけるとは!
そんな調子で今夜もビール飲もう、としたらいきなり気温が下がり室温14℃。
ソファの上でじっとしているだけで寒い。
服は着てるし毛布も被ってる、けど寒い。
動かないだけでこうも寒いのか…冬が来たな、と思いながらビールを飲む。
そういえば冬のはじめ、毎回こうやって風邪ひくよなぁ…と凍えながらさらにビールを飲んでいた。
数日、馬車馬のように働きその疲れを癒すためさらに数日が経過。
カラテアの記録をしなければ、と頭にはあるものの。
メンテナンスしていたつもりがやはり適当なメンテナンスだったようで、ようやく時間ができた日にうちのカラテアたちを見ると、それはそれは9割がた水不足状態でした。
冬の一斉メンテナンス、のつもりではなかったのが結果そうなった。
ひと鉢ひと鉢、丁寧に水の確認と枯れ葉を剪定する。
1時間の予定が2時間以上かかり、いろいろ記録しなければならないことに気づいた。けど、最後に気づいたこの違和感というか、疑問に今は支配されている。
それが頭から離れず、またネットを数日さまよっていた。
いまだその疑問は晴れず、そのことで頭が支配されている…。
その原因が、つい先日ご購入したカラテアにあった。
冬になると多くの観葉植物が園芸店から姿を消す。
その前に、今年最後のカラテア狩りに出掛けようと愛車を走らせた。
郊外のお洒落な園芸店をめざし。
結局、目的地の園芸店にめぼしいカラテアはなく、今年はもうカラテア終わりかぁ…と残念な気持ちで帰路に。
郊外というか、うちから少し距離があったため、帰るまでにほかにも園芸店と花屋が数店あった。
目的地にカラテアがなかったから、きっと他の園芸店も花屋にもカラテアないだろう…と思いながらせっかく足を伸ばしたからどうするかなーと歌いながら悶々と運転しつつ、たまに立ち寄る花屋が近づくと、ウインカー出して曲がってました。
やっぱ寄っておけばよかった!と後悔すると思ったので。
立ち寄った花屋、まわりに民家がない。
いや、うちも田舎ですけど、こちらの花屋もいい勝負な立地。
3年ほど前に偶然見つけ、ふら~と立ち寄ってから定期的にチェックしている。
というのもなぜか、いろんなカラテアがよく並んでいるから!
でもまあ、ないだろうと愛車を降り、外から店内をチラッと見る。
カラテアが見えた。
見慣れたクテナンテ・ブルレーマルクシーだ。
もしかして他にもカラテアがあるかもしれない、ちょっと浮わついた。
でも期待しない。新しいカラテアないに決まってる。
ショックを抑えるため、そう思いながら店内に。
一目で把握できるほど狭い店内。
外から見えたブルレーマルクシーを見て、視線を他にうつす。
これまで何度か足を運び、最近ここの花屋で欲しいカラテアに出会ってなかったせいか、気づくのが遅れた。
さら~と視線をながして、夏に見たカラテア以外の観葉植物の姿を探したり。
売れたようだ、あの大きな観葉植物。
ほしかったけど部屋においたら…いや、置けないサイズだった。
大きさのわりに手軽な価格だったからほしかったなぁと思いながら、帰る前にもう一回しっかり店内を見ておこうとして、ハッΣ(゜ロ゜)気づいた。
多くない観葉植物、そこに並ぶビューティースター!と思ったけどこれは、探していた噂のゴールデンスターじゃないかっ!!
ビューティースターに似ているけど、葉の模様が白っぽいゴールデンスター!!
といってもネットの画像でしか見たことがない、けどうちのビューティースターとは違う!と一目で感じて即ご購入してきましたのがこちら。
今年はもう新しいカラテアに出会えないと思っていたので、嬉しかった。
ニヤけながら助手席にカラテアを乗せて帰ったのがもうすでに懐かしい…。
現在、このカラテアのおかげで頭を悩ませている。
新しいカラテアの仲間入りを機に、冬の一斉メンテナンスがはじまった。
メンテナンスも終盤にさしかかった頃、水不足で葉っぱが閉じているうちのビューティースターに違和感を感じた。
ご存知のように、うちにはビューティースターが2つある。
そう紹介もした。
したけど…なんか違う…。丸一年いたビューティースターにいまさら違和感。
そう、カビにまみれてファンタジースターの名で売られていたビューティースターの葉の裏と(以下Aとする)、自らネットでご購入したビューティースター(以下B)の葉の裏の色が、いまさら気づいたけど違うよね、という違和感。
ビューティースターAすべての葉の裏↑の色は紫紅色
ビューティースターBの葉の裏↓
新芽は淡紫赤色。開いてから日が経つと葉の裏の色が褪せている、ような。
日当たりの関係もあるだろうけど、この違いに気づいて悩みはじめた。
ビューティースターAの葉の裏はぜんぶ色が濃い。
Bの葉の裏はまばらで、色も薄い。ほぼ緑色の葉の裏もある…。
ということはこれは別種なのか、それとも個性なのか…?
そういえば葉の形も違う…気がしてきた。
ビューティースターA↑短くて根本が丸みを帯びている、ような。
ビューティースターB↓全体的に細長い。
葉の表に落書きとよく称される鮮桃色の条線。
日当たりがいいと鮮明に出るらしい。
確かにビューティースターAは日当たりのいい場所にいる。
日当たりのよくない場所にいるせいかビューティースターBには条線が少ない。
環境によるものは判断材料にできない、か…。
ちなみにご購入したばかりのゴールデンスターには条線ほぼない。
あれ…ちょっと待てよ、そもそもビューティースターってどんなだ…。
どっちだ?AとB、どっちが本物のビューティースターだ?
違うなら違う方はなんだ?そしてご購入したばかりのこれは本当にゴールデンスターなのか?
唯一手元にある、カラテアが多く載ってる本を開き(カラーリーフプランツ)、正しいビューティースターを探した。けど、載ってない。
本を見ているとゴールデンスターよりカラテア・マイェスティカ(別名プリンケプス)に似ているけど葉の大きさ、全長が違う。
混乱して何を調べればいいかわからなくなってきた。
正しいビューティースターを探そうとした、けど手持ちの本には載っていない。
ビューティースターAとBを見比べて、葉の裏が明らかに違うのは理解した。AとBは別種の可能性が高い。
さらにビューティースターに似ている購入したばかりのゴールデンスターも見比べると、ビューティースターBと似すぎていることに気づき…なんてこった…状態に陥った。
ゴールデンスターじゃなくて、これがビューティースターなのか…?
ビューティースターBと思ってたのが実はゴールデンスターで同じ種なのか…?
葉の大きさと色の濃さが違うから別種だと思いたいけど、育った環境が異なるための個体差といわれたら…。
ビールぐびぐび飲みながら、必死で違いを探した。
小一時間、葉っぱ触ったり、鉢ごと持ち上げて眺め回して土をこぼしたりしたけど、よくわからない。
これといってハッキリした違いが見つけられなかった。
無理矢理、違いをあげるとしたらゴールデンスター(仮)は葉が肉厚でビューティースターABより葉が大きく、茎の根本が赤く色づいてる↓
ビューティースターAの根本は緑↓
ビューティースターBの根本も緑↓
冬の一斉メンテナンスから数日、悩んでる。
なんだこのカラテアたち…。どれがビューティースターだ…。
↑上からゴールデンスター(仮)、中央ビューティースターB、下がビューティースターA
Aはもしかして、ビューティースターと思い込んでいたけどカラテア・リネアータなんじゃないかとさえ思えてきた。
いや、リネアータの葉は細長い。たぶん、違う。
他のカラテアの記録も残さねばならないのに、ビューティースターもどきの3株に、今日もつまづいてます。
例の同じ種は持たないという自分ルールを守っている!と正当化するために…。